メディア掲載の方法|転載と記事化の違いと、Webメディアに掲載をお願いするときの手順

赤い持ち手のはさみと、白紙から切り抜いた紙片

メディア掲載とは、新聞やテレビ、雑誌、Webメディアに、自社の名前や発表が載ることです。ただ、プレスリリースを配信したあとに増える「掲載」には、記者が取材して書いた記事と、リリースの原文が提携メディアにそのまま載る転載が混ざっています。この二つを同じ「掲載数」として数えると、次に何を変えればよいかが見えなくなります。

この記事では、メディア掲載の種類を整理したうえで、取り上げてもらうための方法と、運営元の株式会社アマノートが他社のWebメディアに掲載をお願いするときに実際にしていることを紹介します。

目次

メディア掲載の種類

メディア掲載は、誰が中身を決めるか、費用がかかるかで4つに分けると整理しやすくなります。

種類載り方中身を決めるのは費用
記事化(報道)記者がリリースや取材をもとに記事を書く媒体かからない
転載配信サービスの提携メディアに、リリースの原文がそのまま載る自社(原文のまま)配信料に含まれる
紹介Webメディアの比較記事やまとめ記事で、会社やサービスが取り上げられる媒体無料のものと有料のものがある
記事広告費用を払って、媒体に記事をつくってもらう自社と媒体かかる
表:メディア掲載の4つの種類

転載は「記事になった」ことではない

PR TIMESのヘルプによると、提携メディアへの転載では、リリースが原文のまま載り、転載先を企業の側で選ぶことはできません。記者が取材して書いた記事は、管理画面の転載先の一覧には入りません(2026年10月24日に確認)。

転載にも、リリースが多くの場所に載り、検索で見つかりやすくなる良さはあります。ただ、記者が記事にする価値を認めたかどうかは、転載の数からはわかりません。アマノートの月次の報告でも、転載数は成果の指標にせず、流入の増減を読むときの手がかりとして扱っています。

無料の配信サイトでは、自分のサイトに載せるところまでが基本です。BizBoostは掲載後に提携メディアを最大40件選んで配信でき、PRONEは無料のプランだとPRONE Newsへの掲載だけで、メディア240社への一斉配信は1回9,800円(税抜)の有料です。どこまでが無料かはプレスリリースを無料で配信できるサイト4つで比べています。

費用を払った掲載は広告として扱う

2023年10月1日から、広告であることを隠した表示、いわゆるステルスマーケティングは景品表示法違反になりました。消費者庁によると、規制の対象は媒体ではなく、商品やサービスを提供する事業者、つまり広告主です。

費用を払って載せてもらった記事を、自社サイトの「メディア掲載実績」に報道と並べて載せると、読む人には区別がつきません。記事広告は、広告だったとわかる形で分けて載せるのが無難です。アマノートでは、掲載料やPR表記、有料プランへの誘導が見える媒体には、そもそも掲載をお願いしていません。

メディアに取り上げてもらう方法

記者に記事にしてもらう道と、Webメディアの記事で紹介してもらう道では、進め方が変わります。少人数の広報なら、次の4つを組み合わせるのが現実的です。

プレスリリースを配信する

有料の配信サービスを使うと、登録している記者や媒体にリリースが届きます。原稿の型はプレスリリースの書き方とテンプレートに、配信サービスの料金はPR TIMESの料金にまとめています。

記者や編集部に直接届ける

新聞やテレビの記者に届ける方法には、記者クラブへの資料の配布(投げ込み)があります。日本新聞協会は記者クラブを、取材・報道のための自主的な組織と位置づけていて、資料を配るにはクラブごとの決まりに従います。たとえば北九州商工会議所の案内では、地元の経済・金融記者クラブに資料を配るには幹事社の事前の承諾が要り、相談は発表の72時間前(土日を除く)までとされています(2026年10月24日に確認)。

Webメディアや業界紙には、編集部の問い合わせフォームや情報提供の窓口からリリースを送る方法もあります。記者個人のアドレスに一斉に送るより、媒体が用意した窓口を使うほうが、受け取る側の負担になりにくいと考えています。

Webメディアに紹介をお願いする

業界の比較記事やまとめ記事を載せているWebメディアには、掲載のお願いを受け付けているところがあります。アマノートの場合、早いときはお願いしてから10日ほどで載りました。記事が長く残り、その分野を調べる人の目に触れ続けるのも良さです。手順は次の章で紹介します。

自社サイトに材料をそろえておく

記者もWebメディアの書き手も、記事を書く前に会社のサイトを確かめます。会社概要、サービスの内容、料金の目安、実績の数字が自社サイトで見つからないと、記事に書ける材料が足りません。アマノートがこれまで掲載先から求められたのも、会社名、所在地、設立年、サービスの内容、料金の目安、紹介文といった項目でした。実績の数字には、いつ時点か、どう数えたかを添えるよう求められたこともあります。

Webメディアに掲載をお願いするときの手順

アマノートは、自社のサービスを扱う比較記事を持つ他社のWebメディアに、問い合わせフォームから掲載のお願いを送っています。その中で決めてきた手順は次のとおりです。

有料の可能性がある媒体を外す

送る前に、掲載料の記載、記事のPR表記、有料プランへの誘導、登録制の掲載窓口がないかを確かめます。どれかが見えたら、確証がなくても送る先から外しています。一方で、問い合わせフォームの種別に「掲載依頼」があるだけなら、有料とは限らないので外しません。

載せてほしい記事を1本に絞る

1通でお願いする記事は1本にします。「どこかに載せてください」と書くと、相手が探す手間を負うことになるからです。候補が複数あるときは、記事のURLを並べて「下記いずれかの記事にて」と選んでもらいます。

短く、低い姿勢の文面で送る

こちらからお願いする立場なので、相手に許可を与えるように聞こえる言い回しは避けます。たとえば「ご都合のよろしい方で構いません」は、「貴社のご判断にお任せいたします」に変えます。「お気軽にお申し付けください」の「お気軽に」も付けません。過去の取引や、以前載せてもらったことも書き添えず、自社の紹介文も、相手に求められるまでは付けていません。

問い合わせフォームに貼る本文は、次の程度の長さにしています。

株式会社〇〇
ご担当者様

突然のご連絡失礼いたします。株式会社△△の□□と申します。
貴社の「(記事のタイトル)」を拝見し、ご連絡いたしました。

厚かましいお願いで大変恐縮ですが、弊社の(サービス名)を、
こちらの記事にてご紹介いただくことは難しいでしょうか。
(記事のURL)

掲載の可否や掲載箇所、文言は、貴社のご判断にお任せいたします。
ご検討いただけましたら幸いです。

「大変恐縮ですが」のような言葉は、1通に1回までにしています。重ねると、かえって形式的に読めるからです。返信がない相手に、催促を重ねることもしていません。

掲載先の体裁に合わせて原稿を渡す

掲載を受けてもらえたら、紹介文の材料を渡します。その記事にすでに載っているほかの会社の紹介を読み、文字数や項目、文の型をそろえてから書きます。自社だけ長かったり、言い切りの宣伝文句が入っていたりすると、記事の中で浮いてしまいます。

紹介文には、自社サイトでしか使っていない造語や「業界トップクラス」のような形容を入れず、確かめられる事実と、時点を添えた数字だけを書きます。相手が三人称で書き直しやすい材料にするためです。

掲載されたあとにすること

載った記事は、自社サイトでも紹介すると、読んだ人が後から確かめられる記録になります。アマノートでは、自社サイトのお知らせに「〇〇様に弊社をご紹介いただきました」という形で載せ、相手の会社名には「様」を付けています。この種のお知らせは、配信サイトには出していません。新しい発表ではなく、すでに載った記事の報告だからです。

あわせて、掲載のURLと日付、種類(記事化・転載・紹介・記事広告)を記録しておきます。種類を分けておけば、どの発表やお願いが記者や書き手に届いたのかを、あとから比べられます。記録の項目は広報の効果測定とKPIの決め方で紹介しています。

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プレスリリースの出し方の全体はプレスリリースとはで、AIの回答で社名が挙がるまでの流れはAI検索に引用されるプレスリリースの条件で説明しています。発表をどこに出すかの判断はニュースリリースとプレスリリースの違いに、原稿づくりや配信を外に頼むときの決めごとはプレスリリースの配信代行にまとめています。送り先の媒体と連絡の記録を管理する表はメディアリストの作り方に、記者へ企画を持ち込むメールの文例はマスコミへの取材依頼メールの書き方に、取材の申し込みを受けたあとの進め方は取材依頼が来たときの対応手順にあります。

運営元の株式会社アマノートでは、プレスリリースの作成・配信の代行も受けています。

このメディアについて

ビズPRでは、少人数の広報担当者が発信を続けるための実務を、実際の配信で確かめた範囲で書いています。記事の作り方は編集方針に、運営元は運営者情報にまとめています。

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