プレスリリースとは?意味と目的、出し方の種類と配信前に確かめる決まり

封を開けた白い封筒から半分出た白紙と、赤いボールペン

プレスリリースとは、企業や団体が、新しい商品やサービス、提携、調査結果などの発表を、記者が記事に使いやすいように文書にまとめたものです。発表の事実と日付、根拠、問い合わせ先を1つの文書で伝えます。

今は、配信サイトに載ったリリースを、記者だけでなく取引先や求職者、AIの検索も読みます。この記事では、プレスリリースの意味と目的、出し方の種類を整理したうえで、配信の前に確かめておきたい決まりと、運営元の株式会社アマノートが自社の発表で使っている進め方を紹介します。

目次

プレスリリースの意味

プレスリリースの「プレス」は報道機関、「リリース」は発表を指します。配信会社の説明は、報道機関に向けた公式の文書という点で一致しています。

説明している会社説明の要点
共同通信PRワイヤー企業などの発表を、記者が使いやすいように文書や資料にまとめたもの
PR TIMES自社の新しい企業活動を公に伝える発信物。宛先はメディアに限らず、取引先なども含む
@Press企業が主にメディアに向けて出す公式の文書
表:配信会社によるプレスリリースの説明(2026年10月24日に各社のページで確認)

同じ文書を「ニュースリリース」と呼ぶこともあり、今の実務ではほぼ同じ意味で使われています。呼び分ける場合の目安はニュースリリースとプレスリリースの違いで説明しています。

広告との違い

広告は、費用を払って枠を買い、載る中身も表現も自社で決めます。プレスリリースは掲載を約束するものではなく、記事にするかどうか、どう書くかは記者が決めます。そのぶん、記事になれば、媒体の判断を通った情報として読まれます。

プレスリリースを出す目的

目的は、記者に記事にしてもらうことだけではありません。アマノートが自社の発表を出すときに考えているのは、次の3つです。

記者に記事の材料を届ける

記者は毎日多くの発表を受け取ります。リリースは、記事にするかどうかを判断してもらうための材料なので、事実、日付、根拠、問い合わせ先がそろっていることが前提です。

発表を公式の記録として残す

配信サイトや自社サイトに載ったリリースは長く残り、取引先や採用の候補者が、あとから会社の動きを確かめられる記録になります。記事にならなかった発表でも、この役割は残ります。

検索やAIの回答の材料になる

配信サイトに載ったリリースは、Googleニュースに表示されることがあり、AIの検索が回答の出典に使うこともあります。ただ、配信サイトの中には、AIのクローラーを断っているところもあります。配信サイトごとの扱いはAI検索に引用されるプレスリリースの条件で調べています。

プレスリリースで発表する内容

発表の中身は、大きく次のように分けられます。どれも、記者が「新しい事実」として扱えることが前提です。

種類例
新商品・新サービス提供の開始、価格の改定、機能の追加
提携・共同の取り組み業務提携、共同開発、自治体との連携
調査結果自社で行ったアンケート、自社データの集計
受賞・認定・登録アワードの受賞、国や団体の認定の取得
イベントセミナーの開催、展示会への出展
会社の動き設立、移転、資金調達、役員の就任
表:プレスリリースで発表する内容の種類

アマノートでは、他社のメディアに紹介されたという報告は、自社サイトのお知らせにだけ載せ、配信サイトには出していません。新しい事実の発表ではないからです。どの発表を配信まで出すかの判断の表は、ニュースリリースとプレスリリースの違いに載せています。

プレスリリースの出し方

出し方は主に4つあり、組み合わせて使うことも多いです。

出し方届く相手費用
有料の配信サービス登録している記者や媒体、転載先のメディア1件あたり数万円
無料の配信サイト配信サイトの読者、検索から来る人かからない
記者クラブへの資料の配布そのクラブに所属する記者かからない
自社サイトへの掲載自社サイトの読者、検索から来る人かからない
表:プレスリリースの出し方

配信サービスを使う

利用企業の多い配信サービスの一つがPR TIMESで、2026年8月末時点の利用企業は13万3,784社、国内の上場企業の66.7%が使っています(同社の2026年10月14日の決算発表)。配信先のメディアのリストは1万1,140媒体、リリースを原文のまま載せる転載先は268媒体です。

PR TIMESの料金は、1件ずつ払う場合で30,000円(税抜)です。料金の分かれ目はPR TIMESの料金で、無料で出せるサイトの条件は無料で配信できるサイト4つで比べています。

記者クラブに資料を配る

記者クラブは、官公庁や経済団体などを継続して取材する記者の集まりで、日本新聞協会は取材・報道のための自主的な組織と位置づけています。資料を配るには、クラブごとの決まりに従います。

たとえば北九州商工会議所の案内では、地元の経済・金融記者クラブに資料を配るには幹事社の事前の承諾が要り、相談は発表の72時間前(土日を除く)までです。資料はA4で1〜2枚程度が目安とされ、郵送は受け付けていません(2026年10月24日に確認)。配りたいクラブが決まったら、まず窓口になっている団体の案内を読むところから始めます。

上場企業はTDnetでの開示を先にする

上場企業の場合、決算や重要な決定などの発表には順番の決まりがあります。日本取引所グループは、記者会見や記者クラブへの資料の配布は、TDnetでの適時開示がされたことを確かめてから行うよう求めています。先にほかの方法で出すと、内部者取引の規制に触れるおそれがあるためです。

自社サイトに載せる

アマノートでは、発表をまず自社サイトのお知らせに載せ、配信サイトに出す版からそのページにリンクしています。配信サイトの条件や方針が変わっても、発表元のページとして自社の手元に残るからです。

配信の前に確かめる決まり

配信サービスは、載せる前にリリースの中身を確かめています。通りやすい原稿にするために、次の2点は書く段階で押さえておきます。

「No.1」「日本初」には根拠を書き添える

PR TIMESが2025年1月から10月に配信した38万2,296件のうち、審査で企業に連絡したのは3,414件で、理由で最も多かったのは「最上級表現の根拠不足」の31.2%でした(同社の2025年12月10日の発表)。

PR TIMESの掲載基準では、自社で調べた結果をもとに最上級の表現を使う場合、調査の実施主体、調査年月、調査方法、調査対象、比較の対象と選んだ基準の5つを書き添えることになっています(2026年10月24日に確認)。根拠を示せない表現は、原稿の段階で外しておきます。

掲載後に直せないサイトがある

無料の配信サイトの中には、掲載後に原稿を直せないところがあります。PR-FREEは掲載後の修正と削除を受け付けておらず、ぷれりりは修正と削除が1件5,500円(税込)の有料です(2026年10月18日に各サイトの規約で確認)。日付や社名、URLの誤りは、送る前に読み合わせて確かめます。

プレスリリースは意味がないと言われる理由

「リリースを出しても意味がない」という声を聞くことがあります。多くの場合、配信した本数や転載された数を成果と見て、それが記事や問い合わせにつながらなかったときに出てくる言葉です。

転載は、配信サービスの提携メディアにリリースの原文がそのまま載ることで、記者が記事にしたこととは別です。PR TIMESのヘルプでも、転載先の一覧に記者が取材して書いた記事は入らないとされています。転載の数だけで良し悪しを判断すると、リリースの効果を低く見積もることにも、高く見積もることにもなります。転載と記事化の違いはメディア掲載の方法で整理しています。

私たちの見方では、リリースの効果は、記事になったかどうかに加えて、リリースから自社サイトに何人来たかで測ると、次の発表に活かしやすくなります。測り方は広報の効果測定とKPIの決め方で紹介しています。

プレスリリースを出すまでの流れ

アマノートが自社の発表を出すときの流れは次のとおりです。

  1. 発表の種類から、配信サイトにも出すかを決める
  2. 日付、正式名称、相手先の公式URL、背景、今後の取り組みを集める
  3. 自社サイトの版を書いて公開する
  4. 配信サイトごとの条件に合わせて、配信用の版に整える
  5. 発表日の当日に配信する
  6. 24時間以内にGoogleニュースで社名を検索し、載ったかを記録する

配信サイトの条件は、思ったより細かく分かれています。ぷれりりは本文に「2026年○月○日」の形の日付が必要で、1か月以上前の話題は受け付けていません。アマノートが使っている無料の4サイトは、どれも日時を指定した予約ができないので、発表日の当日に送ります(2026年10月11日に確認)。原稿の型と配信版の整え方はプレスリリースの書き方とテンプレートにまとめています。

あわせて読みたい記事

原稿づくりや配信を外に頼むときの範囲と費用はプレスリリースの配信代行で説明しています。1年分の発表の予定を立てるときは年間広報計画の作り方を、配信の日と時刻を決めるときはプレスリリースの配信タイミングを参考にしてください。運営元の株式会社アマノートでも、リリースごとに自社サイトへの流入を測るプレスリリースの作成・配信の代行を受けています。

このメディアについて

ビズPRでは、少人数の広報担当者が発信を続けるための実務を、実際の配信で確かめた範囲で書いています。記事の作り方は編集方針に、運営元は運営者情報にまとめています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

運営元のサービス

プレスリリースの作成・配信代行(株式会社アマノート)

ビズPRを運営する株式会社アマノートでは、プレスリリースの企画・原稿作成から、PR TIMESへの入稿、自社サイトへの掲載までをお受けしています。配信後はリリースごとに自社サイトへの流入を測り、次の1本をどう変えるかをご提案します。料金は1本3万円から(税別)で、PR TIMESの配信料は含みません。

料金と進め方を見る

この記事を書いた人

目次