AI検索に引用されるプレスリリースの条件|配信サイト11か所のAIクローラー対応を調べた

白い紙の上に置かれた赤い柄の虫眼鏡

ChatGPTやPerplexity、GoogleのAIによる概要のようなAI検索は、回答の根拠にWebページを引き、出典としてリンクを示します。配信サイトに載ったプレスリリースも、その材料の一つです。ただ、配信サイトがAIのクローラーを断っていれば、そこに載せたリリースは回答の材料になりにくくなります。

運営元の株式会社アマノートは2026年10月24日に、国内の配信サイト11か所について、robots.txtでのAIのクローラーの扱いと、リリースのページの構造化データを調べました。この記事では、その結果と、AIの回答に社名が出やすいリリースの書き方を紹介します。

目次

AI検索がプレスリリースを引用する仕組み

AI検索は、自社のクローラーで集めたページや検索エンジンの索引から、質問に合うページを探して回答をつくります。クローラーは、検索の回答に使うものと、AIの学習に使うものに分かれていて、サイトの側はrobots.txtでそれぞれを受け入れるか断るかを決められます。

サービス回答の出典を集めるもの学習に使うもの
ChatGPTOAI-SearchBotGPTBot
PerplexityPerplexityBotなし(学習には使わないと説明)
ClaudeClaude-SearchBotClaudeBot
GoogleのAIによる概要・AIモード通常のGoogle検索の索引Google-Extended(Geminiの学習)
Microsoft CopilotBing検索の索引―
表:AI検索ごとのクローラーの分かれ方(2026年10月24日に各社の公式ページで確認)

OpenAIは、OAI-SearchBotを断るとChatGPTの検索の回答にサイトが出なくなること、学習用のGPTBotとは別々に設定できることをクローラーの説明に書いています。PerplexityとAnthropicも、検索用と学習用を分けて説明しています。学習用だけを断っているサイトでも、検索用を受け入れていれば、回答の出典として引かれる余地は残ります。

Googleは、AIによる概要やAIモードに出るための追加の要件や特別な最適化はないとしています(Google検索セントラル)。通常の検索の索引に入り、スニペットを出せるページが対象です。Google-Extendedを断っても、Google検索への掲載や順位には影響しません。2026年8月31日からは、Search Consoleの「検索の生成AI設定」で、AIによる概要やAIモードにサイトを出すかどうかを選べるようになりました。既定では含める設定です。

なお、ユーザーが質問したときにページを取りに行くChatGPT-UserやPerplexity-Userは、robots.txtに従わない場合があると各社が説明しています。robots.txtで決まるのは、主に索引に入るかどうかです。

配信サイト11か所のAIクローラーへの対応

2026年10月24日に、各サイトのrobots.txtと、個別のリリースのページを1本ずつ開いて確かめた結果です。下の4つは、無料で配信できるサイトとして紹介しているところです。

配信サイトrobots.txtでのAIクローラーの扱いリリースのページの構造化データ
PR TIMES断る記述なしNewsArticle
@Press断る記述なしNewsArticle
ValuePress断る記述なし(一部に取得の間隔の指定)NewsArticle
共同通信PRワイヤーAIのクローラーを名指しで許可NewsArticle
ドリームニュース断る記述なしNewsArticle
Digital PR Platformrobots.txtなし見当たらず
NEWSCAST断る記述なしNewsArticle
ぷれりり学習用(GPTBot・ClaudeBot・Google-Extendedなど)を断るNewsArticle
PRONE断る記述なし見当たらず
BizBoostrobots.txtなし見当たらず
PR-FREE検索用(OAI-SearchBot・PerplexityBot)と学習用(GPTBot・ClaudeBot)を断るArticle
表:配信サイトのAIクローラーへの対応(2026年10月24日、アマノート調べ)

検索用のクローラーまで断っていたのは、PR-FREEだけでした。PR-FREEだけに出したリリースは、ChatGPTの検索やPerplexityの回答の出典になりにくいと考えられます。ほかの10か所は、少なくともrobots.txtの上では、検索用のクローラーを受け入れていました。

確かめたのはrobots.txtに書かれた宣言だけで、サーバーの設定などで実際にアクセスを止めているかまではわかりません。また、方針は予告なく変わります。ぷれりりは、10月18日に調べたときはAIのクローラーについての記述がありませんでしたが、24日には、Cloudflareが用意する「学習は不可・検索は可」の設定に変わっていました。配信先を選ぶときは、出す前にrobots.txtを開いて確かめるのが確実です。

構造化データは、11か所のうち8か所が、リリースをNewsArticleまたはArticleとしてページに書き込み、どれも発表日を入れていました。多くは発表した企業の名前も入れています。AIがこれをどう使うかを公表している会社はありませんが、少なくとも、いつ・誰が発表したかが機械で読める形で残ります。

AIの回答に社名が出やすいリリースの書き方

配信先がクローラーを受け入れていても、回答に使われるかどうかは中身で決まります。アマノートは、自社の名前について決まった質問を複数のAIに毎週投げ、回答に社名が出るか、出典にどのページが挙がるかを記録しています。対象は主に自社サイトのページで、リリースに限った観測ではありませんが、AIが材料を選ぶ仕組みは同じなので、リリースにも当てはまると考えています。

形容ではなく、確かめられる事実を書く

回答に使われたのは、料金や体制、工程、実績の数といった、確かめられる事実でした。「編集力が強み」のような自己評価の言葉は、回答に出てきませんでした。

リリースでも、「業界最高水準」「画期的な」といった形容は、AIにとっても記者にとっても使いにくい材料です。PR TIMESも2026年8月6日に、「日本初」「最安値」などの最上級表現には、調査した主体や年月などの根拠を書き添えるよう掲載基準を改めています。タイトルに残す事実の選び方はプレスリリースのタイトルの付け方で、発表の種類ごとに例を挙げています。

形容で書いた文事実で書いた文
業界最高水準のサポート体制を整えました。平日9時から18時まで、専任の担当者2名が電話とメールで受け付けます。
多くの企業に選ばれています。2026年9月末までに、製造業を中心に120社が導入しました。
画期的な新機能を搭載しました。請求書の画像を読み取り、会計ソフトに仕訳を登録する機能を加えました。
表:書き換えの例(社名や数字は説明のための架空の値)

質問にそのまま答える文を入れる

引用されたページの多くは、AIに投げた質問にほぼそのまま答える文を持っていました。たとえば「〜を任せられる会社は?」という質問には、「〜を請けています」と会社の側から答えているページが選ばれていました。

リリースでは、リードの1文で「誰が・何を・いつから・誰に向けて」を言い切ると、この形に近づきます。アマノートの自社リリースの型には、任意で「こんな方におすすめ」の段を入れています。「〜したい会社」という問いに、リリースの側から答える段落になります。リードの組み立て方はプレスリリースの書き方とテンプレートで説明しています。

社名とサービス名の表記を毎回そろえる

AIが会社を説明するときに材料にしていたのは、主に自社サイトの会社情報のページでした。英文の社名を誤ってつづった回答もあったため、アマノートはその後、会社情報のページと構造化データに正式な社名と英文の表記を書き足しています。

リリースの末尾の会社概要は、正式な社名、英文の表記、サービス名を、毎回同じ定型で書きます。自社サイトの会社情報のページとも表記をそろえておくと、AIが別々の会社として扱うおそれを減らせます。

自社サイトにも同じ発表を載せる

アマノートでは、自社サイトのお知らせに先に発表を載せ、配信サイトに出す版からそのページにリンクしています。ぷれりりの例のように、配信サイトの方針は変わることがあります。自社のページなら、クローラーの扱いも構造化データも自社で決められ、発表元の一次情報として残り続けます。

リリースを出すだけでは「おすすめの会社」に挙がりにくい

AIに「〇〇のおすすめの会社は?」と聞いたときの回答のつくられ方も、記録から見えてきました。Geminiは、まず「〇〇 会社 おすすめ」のような語で比較記事を読み、そこで拾った社名をあらためて検索していました。比較記事に載っていない会社は、候補に入りにくいということです。

AI検索に向けてリリースの本数を増やす、という考え方もありますが、私たちは慎重です。リリースは、記者や比較記事の書き手が会社を知るきっかけとして使い、本数より、記事を書く人に届く発表を選ぶほうが近道だと考えています。比較記事を持つWebメディアに掲載をお願いする手順はメディア掲載の方法で紹介しています。

AIの回答に出たかを確かめる方法

AIの回答に出たかどうかは、配信会社の管理画面にも、Googleアナリティクスにも出てきません。決まった質問をAIに定期的に投げて、回答を記録していくのが今のところ確実な方法です。

記録するときは、出典にリンクが挙がった「引用」と、回答の本文に社名が出た「言及」を分けておきます。アマノートの記録では、用語の解説ページの引用が増えた時期にも、社名の言及は増えていませんでした。また、言及は週ごとに出たり消えたりするので、1回の増減で書き方の良し悪しを判断しないようにしています。

質問は、自社の名前を入れない「〜できる会社は?」のような形と、社名を入れた形の両方を用意します。前者は候補に入るか、後者はAIが会社をどう説明するかを見るためです。

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運営元の株式会社アマノートでは、AIの回答で自社がどう扱われているかを定点観測し、改善につなげるLLMOコンサルティングと、プレスリリースの作成・配信の代行を受けています。

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ビズPRでは、少人数の広報担当者が発信を続けるための実務を、実際の配信で確かめた範囲で書いています。記事の作り方は編集方針に、運営元は運営者情報にまとめています。

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ビズPRを運営する株式会社アマノートでは、プレスリリースの企画・原稿作成から、PR TIMESへの入稿、自社サイトへの掲載までをお受けしています。配信後はリリースごとに自社サイトへの流入を測り、次の1本をどう変えるかをご提案します。料金は1本3万円から(税別)で、PR TIMESの配信料は含みません。

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