プレスリリースの書き方とテンプレート|構成の型と配信前の確認項目

プレスリリースは、発表の中身を、それを知らない人に短く正確に渡すための文書です。書き方の型はほぼ決まっています。迷うのは型そのものより、「何を集めてから書くか」と「どこに出す版をどう整えるか」のほうです。

この記事では、一人で広報を担当している人や、経営者が自分でリリースを書く場面を想定して、構成の要素、書く手順、配信の前に確かめることをまとめます。最後に、そのままコピーして使えるテンプレートを2種類載せています。

中身は、運営元の株式会社アマノートが自社のお知らせを書いて無料の配信サイトに出している手順と、2025年10月から2026年10月までの1年間、BtoBサービスの会社のプレスリリースを制作・配信してきた作業をもとにしています。

目次

プレスリリースのフォーマット(構成の要素)

リリースは上から順に読まれ、途中で読むのをやめられる前提で組み立てます。大事なものほど上に置き、下に行くほど裏付けの情報になります。

要素書くことアマノートの決めごと
タイトル誰が、何をしたか社名から始める
リードいつ・誰が・何を、の要約と根拠根拠になる公式ページのURLを添える
背景なぜ今それをするのか社会の変化と自社の事業をつなぐ
内容取り組みの中身何を、いつから、誰に向けて行うかを書く
対象の読者誰に役立つ発表か必要な回だけ入れる
会社について事業の説明毎回同じ文面を使う
会社概要・問い合わせ先社名、代表者、所在地、連絡先問い合わせはフォームのURLにする
表:プレスリリースを組み立てる要素

この7つのうち、毎回書き下ろすのは上の5つです。下の2つは一度きちんと作って、以降は同じ文面を使い回します。毎回書き直すと、社名の表記や事業の説明が回ごとにずれやすくなります。

タイトル:社名と発表の中身を入れる

アマノートのリリースは、タイトルを「アマノート、」で始めています。たとえば2026年6月のお知らせは「アマノート、「サッポロスマイルパートナーズ」に登録——札幌の魅力を編集の視座で全国へ」でした。前半で事実を言い切り、ダッシュのあとに意味づけを足す形です。

社名が頭にあると、配信サイトや検索結果の一覧でも、どの会社の発表なのかがタイトルだけで伝わります。社名がまだ広く知られていない会社ほど、タイトルで名乗っておく意味があります。文字数の目安やメールの件名との分け方、発表の種類ごとの書き換え例はプレスリリースのタイトルの付け方にまとめています。

リード:誰が・何を・いつを1段落にまとめる

リードは、タイトルの次に読まれる1段落です。アマノートでは「〜をミッションに掲げる株式会社アマノート(本社:東京都中央区、代表取締役:田中寛大)は、〜をお知らせします。」という1文に決めています。会社の説明、正式な社名、所在地、代表者名、発表の核が、この1文にすべて入ります。

リードのすぐ下には、発表の根拠になる公式ページのURLを置きます。登録や認定のお知らせなら、相手先が公開している一覧のページです。読む人が自分で裏を取れるようにしておくと、発表の中身を疑われにくくなります。

本文:背景・内容・対象の順に書く

本文は「背景」「内容」「こんな方におすすめ」の順に見出しを立てます。背景には、社会や業界で何が起きていて、それが自社の事業とどうつながるのかを2〜3文で書きます。ここが抜けると、発表が「会社の都合」に見えやすくなります。

内容には、何を、いつから、誰に向けて行うのかを書きます。数字を出すときは、いつからいつまでの、何の数字なのかまで書きます。「こんな方におすすめ」は任意の項目です。読んだ人に、問い合わせや協業の相談といった次の行動を取ってほしい発表で入れます。

会社概要と問い合わせ先:毎回同じ定型を使う

末尾には「会社について」と「会社概要・お問い合わせ」の2つのブロックを置きます。会社概要の項目は、社名、代表者、本社所在地、事業内容、URL、お問い合わせの6つです。表記を毎回そろえておく理由は、AIの検索との関係も含めてAI検索に引用されるプレスリリースの条件で説明しています。

問い合わせ先には、担当者個人のメールアドレスではなく、自社サイトの問い合わせフォームのURLを載せています。配信サイトに載ったリリースは長く残り、ほかのサイトに転載されることもあります。個人の連絡先を書くと、異動や退職のあとも、その宛先に連絡が届き続けるおそれがあります。

プレスリリースの書き方の手順

書く順番は、事実を集める、自社サイト版を書く、配信サイト版に整える、表現を点検する、の4段階です。いきなり文章から書き始めると、裏付けのない一文が紛れ込みます。

事実を集める

書き始める前に、次の5つがそろっているかを確かめます。一つでも欠けていたら、担当者や関係者に聞いてから書きます。推測で埋めた部分は、公開後に直せないことがあるからです。

  • 発表の日付
  • 取り組みや相手先の正式名称
  • 根拠になる公式ページのURL
  • なぜ今それをするのか(背景)
  • 今後の取り組み

画像も、このときに用意できるかを確かめます。アマノートでは、自社サイトのアイキャッチと同じ横長の画像1枚を、配信サイトにもそのまま使っています。

自社サイト版を先に書いて公開する

アマノートでは、自社サイトのお知らせ欄に載せる版を先に書き、公開してから配信サイトに出しています。配信サイトの投稿フォームには、自社サイトのURLを入れる欄があり、ぷれりりとPR-FREEでは必須の項目だからです。ここに、その回のお知らせのURLを入れます。配信サイトから自社のページに読者を呼べる形にしておくと、発表のあとに何人が自社サイトまで来たかも追えます。

配信サイト版に整える

配信サイトに貼る版は、自社サイト版と同じ本文から作り、各サイトの入力条件に合わせて整えます。アマノートが使っている無料の配信サイトの条件を合わせると、次の形にしておけばどこにも出せます。

項目整え方理由
タイトル30字以内を目指すPR-FREEの推奨の字数(2026年10月11日に確認)
サブタイトル30字以内同上
本文装飾のないテキストで300字以上PR-FREEはHTML不可・300字以上が必須
日付本文に「2026年○月○日」の形で入れるぷれりりは本文の日付を確かめる
画像横長1枚、2MB以下PR-FREEは2MBまで・幅600px以上を推奨
表:配信サイト版の整え方(各サイトの投稿フォームと規約で2026年10月に確認)

見出しの記号や太字、表は、テキストだけの欄に貼ると崩れます。自社サイト版の見出しは「■背景」のように記号つきの一行に置き換え、表は文章に直しておきます。

根拠のない最上級の表現を外す

最後に、「国内初」「No.1」「最大級」のような最上級の表現が入っていないかを確かめます。アマノートでは、調べた範囲と時点を示せる根拠がない限り、これらの言葉を使わないことにしています。記者は数字や表現をそのまま記事に引くことがあるので、裏の取れない一言が、発表全体の信用を下げかねません。

プレスリリースのテンプレート(コピーして使える2種類)

ここまでの型を、そのまま埋めて使えるテンプレートにしました。自社サイトのお知らせ欄に載せる版と、配信サイトのテキスト欄に貼る版の2種類です。かっこの中を書き換え、使わない項目は消してください。

自社サイトに載せる版

見出しのある、いちばん詳しい版です。自社サイトのお知らせやニュースの欄に、この形で公開します。

【タイトル】
(社名)、(何を)(どうした)——(発表の意味をひと言で)

【リード】
(会社の説明を一言)株式会社(社名)(本社:(所在地)、代表取締役:(氏名))は、(日付)、(発表の核を1文で)をお知らせします。
(根拠になる公式ページのURL)

【背景】
(社会や業界で起きている変化を1〜2文)
(それが自社の事業とどうつながるかを1文)

【内容】
(何を、いつから、誰に向けて行うのか)
(数字を出すときは、期間と出どころを添える)

【今後の取り組み】
(これから行うこと。予定であるとわかる書き方にする)

【こんな方におすすめ】(任意)
・(対象の読者1)
・(対象の読者2)

【株式会社(社名)について】
(事業の説明を2〜3文。毎回同じ文面を使う)

【会社概要・お問い合わせ】
社名:株式会社(社名)
代表者:代表取締役 (氏名)
本社所在地:(所在地)
事業内容:(事業内容)
URL:(自社サイトのURL)
お問い合わせ:(問い合わせフォームのURL)

配信サイトに貼る版

HTMLが使えないテキスト欄に貼るための版です。見出しを記号つきの一行にし、本文の冒頭に日付を入れています。末尾で自社サイトのお知らせへ案内します。

タイトル(30字以内を目安):
(社名)、(何を)(どうした)

サブタイトル(30字以内を目安):
(発表の意味をひと言で)

本文:
(会社の説明を一言)株式会社(社名)は、2026年○月○日、(発表の核を1文で)をお知らせします。

■背景
(社会や業界で起きている変化と、自社の事業とのつながりを2〜3文)

■内容
(何を、いつから、誰に向けて行うのかを2〜3文)

■今後の取り組み
(これから行うことを1〜2文)

詳しくは、当社サイトのお知らせをご覧ください。
(その回のお知らせのURL)

■株式会社(社名)について
(事業の説明を2〜3文)

■会社概要
社名:株式会社(社名)
代表者:代表取締役 (氏名)
本社所在地:(所在地)
URL:(自社サイトのURL)

■本件に関するお問い合わせ
(問い合わせフォームのURL)

この版は、埋めた時点で本文が300字を超えることが多いはずです。超えていなければ、背景か内容の説明が足りていない可能性があります。

配信の前に確かめること

書き終えたら、送信の前にもう一度止まって確かめます。アマノートが使っている配信サイトには、掲載後に直せないものがあるからです。

たとえば、PR-FREEは規約で掲載後の修正・削除を受け付けておらず、ぷれりりは修正・削除が1件5,500円(税込)の有料です(いずれも2026年10月18日に各サイトの規約で確認)。誤字や日付の誤りは、出してから気づいても戻せないと考えておくほうが安全です。

  • タイトルとリードだけで、何の発表かわかるか
  • 社名、相手先、取り組みの名称が正式名称になっているか
  • 日付、曜日、URLに誤りがないか
  • 根拠のない最上級の表現がないか
  • 話題が古くなっていないか(ぷれりりは1か月以上前の話題を掲載しない)
  • 自社サイト版がすでに公開されているか

アマノートが使っている無料の配信サイトは、どれも掲載日時の指定ができません。そのため、発表日の当日に、自社サイトの公開から配信サイトへの投稿までをまとめて行っています。サイトごとの違いと使い分けはプレスリリースを無料で配信できるサイト4つにまとめました。

あわせて読みたい記事

プレスリリースの意味と出し方の全体はプレスリリースとはで整理しています。「プレスリリース」と「ニュースリリース」のどちらの呼び方を使えばよいか迷ったときは、ニュースリリースとプレスリリースの違いで、言葉の扱いと、発表をどこに出すかの決め方を説明しています。配信する日と時刻はプレスリリースの配信タイミングで、記者に渡す画像や会社資料のまとめ方はプレスキットの作り方で扱っています。

運営元の株式会社アマノートでは、プレスリリースの作成・配信の代行も受けています。自社で書く時間が取れないときの選択肢として、参考にしてください。

このメディアについて

ビズPRでは、少人数の広報担当者が発信を続けるための実務を、実際の配信で確かめた範囲で書いています。記事の作り方は編集方針に、運営元は運営者情報にまとめています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

運営元のサービス

プレスリリースの作成・配信代行(株式会社アマノート)

ビズPRを運営する株式会社アマノートでは、プレスリリースの企画・原稿作成から、PR TIMESへの入稿、自社サイトへの掲載までをお受けしています。配信後はリリースごとに自社サイトへの流入を測り、次の1本をどう変えるかをご提案します。料金は1本3万円から(税別)で、PR TIMESの配信料は含みません。

料金と進め方を見る

この記事を書いた人

目次