ニュースリリースとプレスリリースは、今の実務ではほぼ同じ意味で使われています。細かく呼び分ける人もいますが、配信会社の説明でも、どちらを使っても誤りではないとされています。
この記事では、まず公的な団体や配信会社が二つの言葉をどう説明しているかを並べます。そのうえで、呼び方より先に決めておくほうがよい「その発表をどこに出すか」について、運営元の株式会社アマノートが自社のお知らせで使っている判断の表と、配信サイトのリリースがGoogleニュースに出ているかを確かめた結果を紹介します。
ニュースリリースとプレスリリースの違い
二つの言葉の関係について、広報の団体や配信会社の説明は「ほぼ同じ意味。ただし呼び分ける向きもある」という点でおおむね一致しています。
| 説明している団体・会社 | 二つの言葉の関係 |
|---|---|
| 日本パブリックリレーションズ協会(ミニ用語辞典) | 「ニュースリリース」だけを項目に立てている。関係の説明はない |
| 共同通信PRワイヤー | ほとんど同じ意味。呼び分ける傾向はあるが、定義は定まっておらず、どちらでも誤りではない |
| PR TIMES(PR用語集) | 現在はほぼ同じ意味。細かくは、報道関係者向けと、広く世の中向けで使われる傾向が違う |
| @Press | プレスリリースは報道機関向け、ニュースリリースは一般の人向けと使い分ける |
ニュースリリースの意味
日本パブリックリレーションズ協会のミニ用語辞典は、ニュースリリースを、企業の活動から生まれたニュースの素材を報道機関に知らせるため、簡潔にまとめた文書と説明しています。報道機関に向けた文書として説明している点で、一般にプレスリリースと呼ばれているものと重なります。
呼び分けるときの目安
呼び分ける場合の目安は、「誰に向けて出すか」です。記者や編集者など報道関係者に向けた文書をプレスリリース、自社サイトのニュース欄などで広く一般に向けて出す文書をニュースリリースと呼ぶ、という使い分けです。英語の press が報道機関を指すことを考えると、筋の通った分け方ではあります。
ただ、共同通信PRワイヤーが書いているとおり、この使い分けは決まりではありません。同社自身も、どちらの意味の文書にも「プレスリリース」という言葉を使っています。
社内で使う呼び方
実務で困りやすいのは、言葉の定義より、社内で呼び方がばらばらになることです。サイトのメニュー名、カテゴリ名、担当者の会話で呼び方が違うと、どの文書の話をしているのかがずれやすくなります。どちらを選んでもよいので、社内で一つにそろえておけば、多くの場合は足ります。
呼び方より先に決める「どこに出すか」
呼び方の違いのもとにあるのは「誰に向けるか」でした。実務では、これを「その発表をどこに出すか」として先に決めておくと、書き方も迷いにくくなります。
アマノートの自社サイトでは、発表を「お知らせ」の欄に載せ、配信サイトにも出すものには「リリース」のカテゴリを付けています。どれを配信するかは、次の表で決めています。
| お知らせの種類 | 自社サイト | 無料の配信サイト |
|---|---|---|
| 登録・認定・賛同・受賞 | 載せる | 出す |
| 新サービス・提携・イベント・会社の節目 | 載せる | 出す |
| 調査結果などの自社データ | 載せる | 出す(有料の配信も発表ごとに検討) |
| 他社に紹介された・メディアに掲載された | 載せる | 出さない |
配信サイトに出しているのは、登録、新サービス、提携、会社の節目、調査結果といった、自社が起こした出来事です。他社に紹介された、メディアに取り上げられたという話題は、自社サイトにだけ載せています。
この表を先ほどの呼び分けに重ねると、次のように読めます。自社サイトにだけ載せる話題を読むのは、主に、すでに自社に関心のある取引先や読者です。配信サイトにも出す話題は、自社をまだ知らない人や記者にも読まれる前提で書くことになります。
配信サイトのリリースはGoogleニュースにも出る
「報道機関向けか、一般向けか」の線引きは、配信サイトに出したあとでは、さらに曖昧になります。配信サイトに載ったリリースが、Googleニュースで一般の読者の目にも触れるからです。
アマノートは2026年10月11日、配信サイトを選ぶために、各サイトに載った個別のリリースがGoogleニュースに出ているかを確かめました。結果は次のとおりです。
| 配信サイト | Googleニュースでの表示 |
|---|---|
| ぷれりり | 個別のリリースが出ていた |
| PR-FREE | 個別のリリースが出ていた |
| PRESSNOW | 個別のリリースが出ていた |
| PRONE | 個別のリリースが出ていた |
| ドリームニュース | 転載先のExcite・livedoorの版が出ていた |
| BizBoost | このとき調べた範囲では確認できなかった |
Googleニュースは、記者だけでなく一般の人も使います。記者に向けて書いたプレスリリースでも、配信サイトに出せば、ニュースリリースとして一般の人に読まれることがあるということです。
そのため配信サイトに出す発表では、業界の略語や社内でしか通じない言い方を、初めて読む人にもわかる言葉に置き換えておくのが無難です。記者にとっても、言い換えの手間が減るはずです。
ニュースリリースの書き方と出し方
呼び方が違っても、書き方の型は同じです。タイトル、リード、背景、内容、会社概要の順に組み立て、上から読めば発表の中身がわかるようにします。構成の要素と書く手順、コピーして使えるテンプレートはプレスリリースの書き方にまとめています。プレスリリースの意味と出し方の全体はプレスリリースとはで整理しています。
出す場所は、アマノートの場合、まず自社サイトのお知らせ欄、そのうえで配信サイトです。費用をかけずに出せる配信サイトの条件の違いはプレスリリースを無料で配信できるサイト4つで比べています。
運営元の株式会社アマノートでは、プレスリリースの作成・配信の代行も受けています。
このメディアについて
ビズPRでは、少人数の広報担当者が発信を続けるための実務を、実際の配信で確かめた範囲で書いています。記事の作り方は編集方針に、運営元は運営者情報にまとめています。
